「令和3年度 第1回太陽光分科会(オンライン開催)」開催報告

 令和3年9月9日(木)開催の第1回太陽光分科会では、FREA太陽光チーム長 大関分科会長の挨拶に続き、環境省の岸氏が「脱炭素社会に向けた地域の再エネ導入の取組について」と題し、今回の脱炭素への動きに向けた世界の流れとそれに伴う各種法整備の状況、ついで国内各地域での脱炭素への動き、さらに脱炭素化のカギを握る太陽光の導入に関する最新の状況について講演された。
 農水省の江頭氏からは、農山漁村における再エネ化への取り組み事例と課題、地域で活用が進む農山漁村再生可能エネルギー法の概要と国内での活用事例、最後には現在最も注目されている営農型太陽光発電の事例と今後の課題について紹介があった。
 日本経済エネルギー研究所の尾羽氏からは、地理情報システム(GIS)を活用した、地上設置型太陽光発電と営農型太陽光発電を対象とした導入ポテンシャルについて紹介があった。評価の方法、国内の土地を例にした具体例をはじめ、その課題についても詳細な説明がなされた。
 千葉エコ・エネルギー株式会社 代表取締役馬上氏は、「営農型太陽光発電の最新動向」と題し、営農型太陽光発電のパイオニアとしての経験を交え現在取り組まれている事業の概要を説明された。また今後営農型を普及させていくためには、先入観の克服、自治体の関与が重要とし、拡大のためにも資金と人材の不足を克服していく努力が重要との指摘があった。
 最後の講演は、農研機構の臼井氏によるスマート農業の最新動向についてであり、農業分野における課題、スマート農業の最新動向および農業機械の電動化の動向について紹介があった。スマート農業とはロボット、AIおよびIoTなどの先端技術を徹底活用した農業を指すこと、こうした技術を応用した農業機械、センサ、そして作業者支援ギアなどが様々研究開発され、全国で実証されていることが紹介された。
 講演終了後には分科会会長から、太陽光発電のO&M等の技術開発・人材形成拠点の形成プロジェクトの概要説明があり、今後研修及び実験などの募集が出た場合、多くの企業に参加してほしい旨の紹介があった。今回の分科会はコロナ禍のためウェビナー形式となったが、チャットでの質問なども多数あり、成約のある中では大変実のある分科会となった。講演された皆様、視聴参加された皆様へ改めて感謝申し上げます。

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