2021/03/24
令和2年度 第3回バイオマス分科会は、未利用材・間伐材を利用した県内最新バイオマス施設の視察を、令和3年3月17日(水)に実施しました。コロナ禍の中、約30名の参加があり、参加者からは「大変有意義な企画」・「最新設備の施設に感心した」など、参加者にとって大変有意義な視察となりました。
①令和2年11月に稼働を開始した木質ペレット製造プラント「(株)シーズ 上台工場」を視察しました。本プラントは、国内初となるコンテナ内蔵型で、未利用材を用い、CHP(熱電併給システム)の排熱を利用したおが粉乾燥機及びペレット製造装置を有しています。このプロジェクトは、福島県再生可能エネルギー関連技術実証研究支援事業を活用しております。
県南、県中森林組合から15年間に渡り、未利用材の提供を受け、40フィートコンテナに内蔵されたペレタイザーは、500kg/時間の生産能力を持ち、原料となるおが粉の乾燥にも熱電併給装置(独エントレンコ社製CHP)から排出される熱をおが粉乾燥機に利用するなど、熱の再利用が図られています。主要な設備は、全てコンテナに収められており、移動及び設置が容易なモバイル型をコンセプトに開発され、木質バイオマス活用の地産地消モデルを提案しております。
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②令和2年11月に完成した最新設備の木質バイオマスプラント「田村バイオマスエナジー(株)」を視察しました。燃料は、福島県内の未利用材、主として阿武隈山系から安定供給される未利用材を用いて、蒸気タービンを回し発電を行っています。木質チップの入荷時に、放射能測定を行い、基準値以下のみの木質チップを用い、ばい煙は最新バグフィルターを搭載していました。出力は7,100kwで、全量東北電力にFIT売電の予定です。令和3年4月1日から本格稼働が始まります。また、燃焼時の廃熱を農業ハウスに利用する取組も検討されており、地産地消の最新モデルと言えます。プラントは、田村市の工業団地に建設され、地元から15名の社員を採用するなど、地元とのコミュニケーションを大切にしている印象を持ちました。
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